祭礼や盆踊り、販促イベントや学園祭など、様々な場面で活用される法被。しかし、普段和装に慣れていない方にとって、どのように身につければよいのか迷うこともあるでしょう。このガイドでは、基本的な装着方法や帯の締め方についてご紹介します。
襟の重ね方の基本ルール

性別に関係なく「右前」が基本
自分から見て左側の襟を上にする
洋服では男性と女性で前合わせが異なりますが、法被を含む和装では性別を問わず同じルールが適用されます。具体的には、着用者から見て左側の襟が上になるように重ねます。この重ね方は和装用語で「右前」と呼ばれ、すべての和服に共通する着用方法です。
お子様の場合も同じルール
大人用だけでなく、子ども用の法被を着せる際も同様に「右前」で着用させます。お子様に教える際は、「相手から見ても自分から見ても右側が手前にくる」と説明すると理解しやすいでしょう。
性別による帯の結び方の違い

法被の帯には多様な結び方が存在します。男女で厳密に区別されているわけではありませんが、一般的によく用いられる代表的な結び方を性別ごとにご紹介します。
男性向けの定番スタイル
神田結び
江戸の下町職人に愛用されたことから「神田結び」という名称がついた、威勢の良さを感じさせる結び方です。粋な印象を与えられる、男性らしい帯の結び方として知られています。
結び方の手順:
- 帯の一端を半分の幅に折りたたみ、腰回りに2〜3回巻きつけます。帯が長すぎる場合は内側に折り込んで長さを調整し、巻き終わりの端も同様に半分の幅に折ります。
- 巻き終わった端を下から内側へ通すようにして一度結びます。結んだ端が上方向に出るので、それを前方へ倒すように折り曲げます。
- 下に出ている反対側の端を、折り曲げた部分の上にかぶせるように回します。その後、前に倒した端の下へ潜らせるように挟み込めば完成です。
女性向けの定番スタイル
角帯結び(貝の口)
もともとは平たい角帯を結ぶ際の基本的な方法の一つですが、結び目がすっきりと控えめに仕上がることから、女性が法被を着用する際に好まれる結び方となっています。
結び方の手順:
- 片方の帯を半分の幅に折り、腰部分に2〜3回巻きます。このとき、両端が交差する位置から同じ長さになるよう調整しておきます。
- 幅の広い方の端を、巻いた帯の下または内側を通して一度結びます。反対側の端を斜め上方向へ向け、その上から太い方の端をかぶせます。
- 太い方の端を細い方の端の下へ潜らせるように結べば完成です。完成後は結び目を後ろへ回して位置を整えましょう。
その他のバリエーション豊富な結び方

シーンに応じて結び方を変える楽しみ
法被の印象や着用方法は多種多様です。帯の結び方も同様に、ここでご紹介した以外に「浪人結び」「片ばさみ」「一文字結び」など、数多くの種類が存在します。
祭礼だけでなく、学園祭のユニフォームや店舗スタッフの制服としても活用される法被だからこそ、場面に合わせて結び方を工夫するのも粋な楽しみ方といえます
